LINEショップカードの作り方|ポイント設計と不正付与の防ぎ方

LINE公式アカウントのショップカードは、紙のポイントカードをLINE上で発行・管理できる機能です。作るだけなら管理画面で完結しますが、公開後に変えられない設定や、印刷したQRコードの撮影による不正付与など、先に決めておくことがあります。設定項目と作成手順、ポイントの付与方法と不正付与の防ぎ方、分析画面の指標、配信との関係、紙のカードからの移行、特典と景品表示法の注意点を、公式マニュアルと消費者庁の資料で確認しながら解説します。

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LINEショップカードとは — できること・できないこと

ショップカードは公式マニュアルで 「商品購入やサービス利用・来店などのインセンティブとして、デジタルのポイントをLINE上で発行・管理できる機能」と説明されています。 お客さまがQRコードを読み取るとポイントが付き、決めたポイント数に届くと特典チケットを受け取れます。 「LINEポイントカード」とも呼ばれますが、管理画面での機能名はショップカードです。 ポイントは店舗が発行するもので、ショップカードのマニュアルにLINEポイントとの交換や連動の記載はありません。

料金プランのページには「料金プランによって利用できる機能に差はありません」とあり、月額0円のコミュニケーションプランでも作れます。 お客さま側は友だち追加が前提で、iOS 10以下、Android 4以下、LINEバージョン10.6未満はサポート対象外とされています。

できること
  • ゴールの特典と、ゴール手前のポイント特典を設定する
  • ゴール後に別のカードへ切り替えるランクアップカードを作る(30個まで)
  • 有効期限と、期限前の通知を設定する
  • 印刷QR・スマホ表示QR・URL・LINEタッチでポイントを付与する
  • 同日中・指定時間内の重複付与を制限する
  • カード全体の集計と、ユーザーごとの利用履歴を見る
できないこと・制約
  • ポイントの状況を条件にして配信する
  • 公開後に有効期限と通知の設定を変える
  • 公開を停止したカードを復活させる
  • ランクアップカード無しで、ゴール後の再発行を止める
  • 未認証アカウントで、利用履歴のお客さまの名前を見る
  • 公開停止日以降に、そのカードの分析数値を見る

出典:公式マニュアル「ショップカード」・「分析 - ショップカード」・「各機能の作成上限数」・「オーディエンス」、「料金プラン」(2026年11月時点)。作成上限数は予告なく変更になる場合があるとマニュアルに明記されています。

この記事はショップカードそのものの作り方と運用を扱います。 来店を顧客の段階ごとに促す配信はLINEで来店促進するには、 クーポンの作り方はLINE公式アカウントのクーポン作成方法にまとめています。

作る前に決める6項目

管理画面を開いてから考え始めると、公開後に変えられない設定を勢いで決めてしまいます。 先に次の6項目を書き出してください。

ショップカード設計シート
1. 付与の単位
来店1回につき1ポイントか、会計額で変えるか
2. ゴールと特典
ゴールまでのポイント数と、ゴールで渡す特典チケットの中身
3. 途中の特典
ゴール手前のどのポイントで、何を渡すか
4. 有効期限
最終利用日から/初回利用日から/設定しない。公開後は変えられない
5. 付与の制限
同日中は不可/指定時間内は不可/制限しない。印刷QRの位置情報制限を使うか
6. ゴール後
同じカードをもう一周させるか、ランクアップカードで特典を上げるか

ゴールまでのポイント数は来店間隔から逆算する

何ポイントが適切かに業種共通の正解はありません。決め手は自店の来店間隔です。 たとえば来店間隔の中央値が30日の店で、来店1回1ポイント・ゴール10ポイントにすると、周期どおりに通う人でも特典まで約300日かかります。 これが有効期限より長ければ、多くの人は期限切れで終わります。 ゴールまでの日数=来店間隔×ゴールまでのポイント数を計算し、有効期限と見比べてから決めてください。

LINEヤフーの公式コラムでも、ゴールまでのポイント数を少なめにすることと、 ゴール手前の「中間ポイント」で特典を渡すことが挙げられています。 同社の導入事例では、カフェチェーンがゴールを最大20ポイントにして5ポイントごとに特典を用意し、 来店が落ち込みやすい雨の日には2ポイントを付与している例が紹介されています。 1社の設計例なので、数字は自店の来店間隔で置き換えてください。

有効期限は「何を起点に数えるか」で働きが変わる

マニュアルには起点として「最終利用日=最後にポイントをつけた日」「初回利用日=はじめてポイントをgetした日」が記載されています。

  • 最終利用日から——ポイントが付くたびに期限が延び、通い続けている人のカードは切れません。間が空いた人だけを区切りたい場合に向きます。
  • 初回利用日から——最初のポイントから期間が固定され、通っていても期限が来ます。期間内に集めてもらう企画向きです。
  • 設定しない——期限で切れません。区切る理由が無い場合の選択です。

特典チケットにはカードとは別に有効期限があります。 マニュアルには「カードが有効期限切れの場合でも、特典チケットの利用は引き続き可能です」 「カードを公開停止にした場合は、特典チケットも利用できなくなります」と記載されています。

公開後に変えられない設定

公式マニュアルに掲載されている作成画面では、カード有効期限と有効期限の通知の欄に 「ショップカード公開後は設定を変更できません」と表示されています。 カード名も「保存後1時間はカード名を変更することができません」とされています。 変えるには公開を停止して作り直すしかなく、停止は元に戻せません。有効期限は公開前に決め切ってください。

作成手順と設定項目

Web版の管理画面では、メニューの「ショップカード」から作成画面に進み、上から順に設定します。

項目設定する内容注意点
背景画像JPG・JPEG・PNG、3MB以下。推奨1920px × 960px比率が違う画像は中央揃えで切り取られる
ポイントデザインカードのポイント表示のデザインを選ぶプレビューで確認する
ゴール特典(必須)ゴールで受け取れる特典チケットを選ぶ。無ければ「特典チケットを作成」特典の形で景品表示法の扱いが変わる
ポイント特典ゴール手前の特定のポイントで渡す特典止まる人が多い位置の手前に置く
カード名(必須)最大20文字。ユーザーにも表示される保存後1時間は変更できない
カード有効期限最終利用日から/初回利用日から/設定しない公開後は変更できない
有効期限の通知期限の前日〜1カ月前から選ぶか、通知しないLINEウォレットのアカウントから届き、配信通数にカウントされない
カード取得ボーナスカードを取得した時点で自動的に付くポイント全員に同じ数が付く
ポイント取得制限同日中は不可(0:00にリセット)/指定時間内は不可/制限しない既定は同日中は不可。すべての付与QRコードに適用
利用ガイド付与のルールや注意書き(最大500文字)1日の付与回数や不正時の扱いを書く

出典:公式マニュアル「ショップカード」の本文と掲載画面(2026年11月時点)。通知の選択肢、利用ガイドの文字数、公開後に変更できない旨は掲載画面の表示に拠ります。

最後に「保存してカードを公開」を押すと、すぐに使えます。 「下書き保存」のほか、「保存してランクアップカードを作成」でゴール後のカードを続けて作ることもできます。 管理アプリの手順では、作成できるカードは「公開中」「下書き」を合わせて最大10種類までとされています。

特典チケットとランクアップカード

特典チケットは、ゴール特典の欄の「特典チケットを作成」から作ります。 マニュアル掲載の画面では、特典チケット名(最大30文字)、利用ガイド、有効期限(特典チケット獲得日から/期限なし)、特典画像を設定します。 作成上限は「無制限」です。

ランクアップカードは「ゴール到達後に別のカードに切り替わる機能」で、 「頻繁に利用しているユーザーに対しより豪華な特典を設定できます」とされています。 カードごとに設定するのは色・ゴールまでのポイント数・ゴール特典・ポイント特典で、それ以外は共通設定が適用されます(掲載画面)。 注意したいのは作らなかった場合で、マニュアルには 「ランクアップカードを作成されない場合、ゴール到達後に再度同じカードが発行されます(設定により制御はできません)」とあります。 同じ特典がもう一周続いても困らないかを確かめてから公開してください。

公開したら、カードの存在を知らせる

公開するとシェア用の画面が表示され、店頭用のQRコードの作成、リッチメニューへの表示、URLのコピーが案内されます(掲載画面)。 マニュアルには、URLをシェアすれば「来店したことないユーザーにもショップカードの配布が可能です」とあります。 リッチメニューの作り方はLINEリッチメニューの出し分け・タブ切り替えにまとめています。

ポイントの付与方法 — 印刷QR・スマホ表示QR・LINEタッチ

付け方は3通りあり、どれを使うかでレジの手間と不正の起きやすさが変わります。

方法仕組みと設定向き・不向き
印刷用QR印刷してPOPなどに掲示し、お客さまが読み取る。QRコードごとに付与ポイント・読み取り期限・位置情報による制限を設定。作成上限30個スタッフの手が要らない。撮影されると店外でも読み取れるため制限が欠かせない
スマホ表示QRスタッフが管理アプリで表示する。「このQRコードは1回のみ利用できます」と表示され、付与ポイントをその都度変えられる会計額で付与数を変えたい場合に向く。会計ごとに操作が要る
LINEタッチ店舗のNFCタグにスマートフォンをかざして付与。オプションの不正防止機能を使うと、タグに印刷されたQRコードからの付与を無効にし、タッチを検証して付与するタグはスタンドタイプ2,000円/台、ステッカータイプ300円/枚(税別)。認証済アカウントとNFC対応の端末が必要

出典:公式マニュアル「ショップカード」の本文と掲載画面、「LINEタッチ」のサービスページ(2026年11月時点)。LINEタッチのタグの登録にはアプリ版の管理画面が必要です。

「500円ごとに1ポイント」のように会計額で変えたい場合は、レジでスタッフが付与数を選んでスマホ表示QRを出します。 画面には「1回に付与するポイントを変更する場合、上段のポイント数をタップしてください」と表示されます。 付与ポイントの選択肢の上限はマニュアルに記載が無いため、大きな数を付与する設計なら事前に画面で確かめてください。

来店を伴わない取引には、管理アプリのスマホ表示QRの画面にある「URLをコピー」を使います。 画面には「オンラインでポイントを付与したい場合、URLをコピーしてお客さまに送信してください」と案内されています。

不正付与の防ぎ方 — 起きうる手口ごとに設定で塞ぐ

LINEタッチの公式コラムは、 「QRコードの撮影や、誘導先URLの拡散等による不正なポイント取得」に触れています。 手口ごとに、標準の設定で塞げるものを整理します。

起きうること使える設定・運用引き換えに起きること
同じ人が続けて読み取るポイント取得制限を「同日中は不可」か「指定時間内は不可」にする同じ日に2回来た人は2回目が付かない。昼と夜に来る業態は「指定時間内」を検討する
印刷QRを撮影して店外で読み取る印刷QRの「位置情報による制限」で、店舗から300m以上離れた場所での読み取りを制限する店舗位置の設定が正しいことが前提
古いQRが出回り続ける読み取り期限を付け、期限ごとに新しいQRに貼り替える印刷QRの作成上限は30個。貼り替えの頻度を先に決める
お客さまが自分で何度も付ける印刷QRを掲示せず、スタッフがスマホ表示QR(1回のみ利用)を会計時に出す会計のたびにスタッフの操作が要る
QRの画像や付与用URLが出回る店頭の付与を、LINEタッチのオプションの不正防止機能を有効にしたタグに寄せる。URLでのオンライン付与は必要な取引に限るタグの購入費用と認証済アカウントが必要

出典:公式マニュアル「ショップカード」の本文と掲載画面、「LINEタッチ」(2026年11月時点)。位置情報による制限と読み取り期限は、掲載されている印刷用QRの設定画面に拠ります。

ポイント取得制限の既定は「同日中に同じお客さまへのポイント付与を許可しない(0:00にリセット)」で、 「設定はすべてのポイント付与QRコードに適用されます」とされています。QRコードごとに別の制限は掛けられません。 「制限しない」を選ぶと、印刷QRを掲示する店では読み取った回数だけポイントが付く状態になります。

不正に気づくための確認

ショップカードメニューの「利用履歴」では、期間を指定してポイントと特典の履歴を確認でき、 マニュアルには「ユーザーごとのポイントと特典の履歴も確認できます」とあります。 掲載画面では日付・時刻・お客さま・ポイントタイプ・付与ポイントが並び、ダウンロードもできます。 同じ人に短い間隔で付与が続いていないかを、定期的に見ておきます。

ただし、お客さまの名前とアイコンを確認できるのは認証済アカウントのみです。 また、付与済みのポイントを管理画面から取り消す操作は、マニュアルに記載が見当たりません(2026年11月時点)。 不正が分かったときの対応(特典の交換をお断りする等)を決め、利用ガイドに書いておくのが現実的です。

分析画面で見られる指標

ショップカードの分析では、カードごとに「カードの発行数や、ポイント別の使用ユーザー数など」を確認できます。 表示は「カード・ポイント」と「ポイント分布」のタブに分かれ、期間を選んでダウンロードもできます。

分析項目マニュアルの説明見るときの観点
有効カード発行済みのカードの中で有効状態にあるものの数発行済みカードとの差が、無効になった分
発行済みカード有効・無効関係なく、発行済みのカードの枚数告知の前後で比べる
付与ポイントの合計総発行ポイント数下の2つの内訳と合わせて見る
来店ポイント総発行ポイントの内、来店で獲得したポイント数実際の付与の量
カード取得ボーナスカード新規作成取得時にボーナスで付与したポイント数来店ポイントと混ぜて評価しない
有効期限切れ有効期限切れとなったポイント数多ければ期限と来店間隔のずれを疑う
発行済み特典チケットカードを貯め、特典チケットを取得された数ゴールと途中の特典に届いた量
使用済み特典チケット・使用率特典が使用された数と、特典の使用率低ければ特典の中身か期限を見直す

出典:公式マニュアル「分析 - ショップカード」・「各指標の値の確認が可能なタイミング」(2026年11月時点)。「見るときの観点」は当サイトの整理です。

「ポイント分布」タブでは、ポイント別の使用ユーザー数が分かります。 合計よりもどのポイント数で人が止まっているかのほうが打ち手につながります。 取得ボーナスの数のままの人が多ければ、カードを取ったあとポイントが付いていない層です。 ゴールの少し手前に人が溜まっているなら、そこにポイント特典を置く余地があります。

値は1日に1回の集計で、「前日分の実績値はおよそ翌日正午までに集計が完了します」とされています。 注意したいのは公開停止です。マニュアルには 「ショップカードを公開停止した場合、公開停止日以降は該当のショップカードの分析数値は確認ができない仕様です」とあります。 新しいカードを公開できるのは停止日の翌日からで、掲載されている停止画面ではカード公開停止日・ポイント付与終了日・お客さまへの案内メッセージを入力します。 カードを切り替えるときは、停止前に分析をダウンロードしておくのを手順に入れてください。

なお、分析の友だち追加経路には「ショップカード」があり、「ショップカードで獲得した友だちです。※2024年6月12日以降から集計されます」と記載されています (分析 - 友だち)。 カードを入口にした友だちの追加とブロックを、他の経路と並べて見られます。

配信との関係 — ポイントの状況では送り分けられない

「あと1ポイントの人に案内したい」「しばらくポイントが付いていない人に送りたい」は、 LINE公式アカウントの標準機能ではできません。

現行の公式マニュアル(「オーディエンス」2025年9月1日更新)のオーディエンスのタイプは、 メッセージクリック、メッセージインプレッション、リッチメニュークリック、リッチメニューインプレッション、 友だち追加経路、チャットタグ、予約、ユーザーIDアップロード、ウェブトラフィックの9種類と、 ビジネスマネージャーを使って共有・作成する「その他」で、 ショップカードは含まれていません(2026年11月時点で確認)。 ビジネスマネージャーで共有できるオーディエンスの一覧にもありません。 CRMオプションのオートメーションの実行条件(来店、予約のキャンセル、フォームへの回答、タグの付与、誕生日、来店予定日、最終来店日)にも含まれていません。 なお、このうち「来店」「最終来店日」はレストランオプションまたはBeautyオプションの契約時のみ、「予約のキャンセル」「来店予定日」はBeautyオプションの契約時のみ使える条件で、ショップカードの付与とは別の仕組みです。

やりたいこと標準機能補足
期限切れ前に知らせるできる有効期限の通知。LINEウォレットのアカウントから届き、配信通数にカウントされない
カード経由で友だちになった人に送る経路一覧に出れば友だち追加経路のオーディエンスは期間中の経路一覧から選び、サイズ50以上の経路のみ選択できる。ショップカードの経路についての個別の記載は無い
ポイント数や最終付与日で絞るできないオーディエンスのタイプに無い
特典を受け取った人・使った人に送るできない同上。分析はカード全体の集計

出典:公式マニュアル「オーディエンス」・「共有できるオーディエンス」・「オートメーション」・「ショップカード」(2026年11月時点)。

友だち追加経路で絞れたとしても、対象は「カードをきっかけに友だちになった人」で、今のポイントとは関係がありません。 利用履歴はダウンロードできますが、LINEのユーザーIDが含まれるかはマニュアルに記載が無く、ユーザーIDアップロードにそのまま使えるとは確認できていません。

標準機能の範囲で組むなら

ポイントの状況に依存しない形にすれば、ショップカードと配信は組み合わせられます。

  • 全員向けの配信でカードを案内する——「雨の日はポイントを多く付けます」のように、誰が読んでも成り立つ文面にします。付与数は、付与ポイントを変えたQRコードを用意するか、スマホ表示QRで変えます。
  • リッチメニューにカードへの導線を置く——配信を読まなかった人も、トーク画面からカードを開けます。
  • 来店で送り分けるなら別の記録を使う——予約オーディエンス(みなし来店)、チャットタグ、ユーザーIDアップロードです。使い分けはLINEで来店促進するにはで整理しています。

ポイントの状況で送り分けたいなら

ポイント残高や会員ランクを配信の条件にするには、ポイントを自社側で持つ構成に切り替えます。 LINEミニアプリで会員証・ポイントカードを作り、そのデータをMessaging APIやCRMツールで配信に使う形です。 たとえばEngage Ch®では、会員DBから会員ID・会員ランク・ポイント残高を取り込み、会員・非会員の出し分けやランク別の案内に使えます(外部連携)。 会員証・ポイントカードのミニアプリはLINEミニアプリ開発として個別見積もりで承っています。 ミニアプリでできることはLINEミニアプリとはにまとめています。

紙のポイントカードから移行するときの考え方

揉めやすいのは、お客さまの手元に残っている紙のポイントの扱いです。 公式マニュアルに、紙のポイントを移すための専用の機能は見当たりません。移行の前に次の3つを決めます。

1. 付与のルールを揃えるか

紙で「500円ごとに1つ」だったものを「来店1回1ポイント」に変えると、1ポイントの重みが変わります。 変えるなら、ゴールのポイント数と特典も見直し、変更点を店頭とLINEで告知します。

2. 紙に残ったポイントをどう扱うか

やり方運用気をつけること
紙を期限まで併用する新しい付与はLINEだけにし、紙は手元の分を使い切るまで受け付ける併用期間はレジで2種類を扱う。紙の受付終了日を最初に決める
LINEに付け替えるスマホ表示QRの付与ポイントを紙の残りに合わせて読み取ってもらい、紙は回収する同日中の付与を制限していると2回目は付かない。来店分と移行分は1回にまとめる
紙で精算して終えるゴールに達した紙は特典と交換し、達していない分の扱いを店で決めて告知する途中の人に不利に見えないよう、告知の文面に配慮する

カード取得ボーナスは「お客さまがショップカードを取得した時点で自動的に付与できるポイント」で全員に同じ数が付くため、人によって違う紙の残りの付け替えには使えません。

3. LINEを使わない人への対応と、案内の体制

紙を完全にやめるのか、希望する人には紙を残すのかを決めておかないと、レジでその都度判断することになります。 案内の言い方と移行に関する質問への答え方を1枚にまとめ、全員が同じ説明をできるようにします。 飲食店で常連づくりの流れにカードを組み込む考え方は 飲食店のLINE活用と常連づくりを参照してください。

特典設計と景品表示法

ショップカードの特典は、形によって景品表示法の景品規制の扱いが変わります。 消費者庁の景品に関するQ&Aで確認できる範囲は次のとおりです。

特典の形消費者庁の資料での扱い
次回以降に自店で使える割引割引率を記載した割引券や、自店で支払いの一部に充当できるポイントは、取引通念上妥当と認められる基準に従っていれば「正常な商慣習に照らして値引と認められる経済上の利益」に当たり、景品規制の対象とならないとされている(Q37、Q39)
同じ商品をもう1つ同じ対価で同一の商品・役務を付加して提供することは値引と認められるとされ、「コーヒー5回飲んだらコーヒー1杯無料券をサービス」も該当すると例示されている。購入した数量等より多く付加する場合は総付景品の規制の対象(Q43)
別の商品・物品・無料サービスフリーペーパーのクーポン券についてのQ&Aで、特定の商品・サービスと引き換えることにしか用いることのできない証票は総付景品の規制の対象とされている(Q11)。来店・購入に付随して物品を渡す場合も、景品類として総付景品の限度額(取引価額1,000円未満は200円、1,000円以上は取引価額の10分の2)がかかる可能性がある(Q110)
割引か物品かを選べる同一の企画で値引と景品類の提供を併せて行うことになり、景品類に当たるとされている。割引として使う場合は総付景品の規制は適用されず、物品と交換する場合は総付景品の規制の対象(Q48、Q49)
抽選で当たる特典対価の減額であっても、懸賞による場合は値引とは認められず景品類に含まれ、一般懸賞の規制の対象になるとされている(Q46)

出典:消費者庁「景品規制の概要」・「景品に関するQ&A(その他)」・「同(総付景品)」・「同(景品規制について)」(2026年11月時点)。

物品の特典で総付景品の規制がかかる場合、限度額は取引の価額で決まります。 Q49では、ポイントで景品類の提供を受ける場合について 「景品類の提供を受けるために必要となるポイントを得るために行う商品の購入額を取引の価額」とするとされています。 購入を条件とせずに来店者へ景品類を提供する場合の取引の価額は「原則として100円」で、 「その店舗において通常行われる取引の価額のうち最低のものが100円を超えると認められるとき」は、その最低のものを取引の価額とすることができるとされています(Q72)。 来店だけでポイントが付き、複数回の来店で特典に届く設計への当てはめは個別の判断になります。

「正常な商慣習」について、Q&Aは「具体的な判断基準はありません」とし、個別に判断されるとしています(Q36)。 ランクアップカードで特典を上げていく場合も、形ごとに上の表で確認してください。 誕生日特典での整理は誕生日メッセージの記事にも載せています。 判断に迷う特典は、実施前に資料を確認するか専門家に相談してください。

LINEショップカードに関するよくある質問

Q. LINEのショップカードは無料で使えますか?

月額0円のコミュニケーションプランでも使えます。 料金プランのページに「料金プランによって利用できる機能に差はありません」と記載されています。 有効期限の通知は「LINEウォレット」のLINE公式アカウントから送られ、配信通数にカウントされません。 NFCタグで付与するLINEタッチを使う場合は、タグの購入費用(スタンドタイプ2,000円/台、ステッカータイプ300円/枚、税別)がかかります(2026年11月時点)。

Q. 同じ人が1日に何度もポイントを取れないようにできますか?

できます。ポイント取得制限で「同日中に同じお客さまへのポイント付与を許可しない(0:00にリセット)」 「指定時間内に同じお客さまへのポイント付与を許可しない」「制限しない」から選べ、既定は同日中の付与を許可しない設定です。 設定はすべてのポイント付与QRコードに適用されます。

Q. ショップカードのポイント数で絞り込んで配信できますか?

標準機能ではできません。 公式マニュアルのオーディエンスのタイプ(メッセージクリック、メッセージインプレッション、リッチメニュークリック、 リッチメニューインプレッション、友だち追加経路、チャットタグ、予約、ユーザーIDアップロード、ウェブトラフィック)と、 ビジネスマネージャー連携による「その他」で、ショップカードは含まれていません(2026年11月時点)。 ポイントの状況で送り分けるには、自社側でポイントを管理し、Messaging APIやCRMツールで扱う形になります。

Q. 紙のポイントカードの残りをショップカードに移せますか?

移行専用の機能は公式マニュアルに見当たりません。 スタッフがスマートフォンにポイント付与QRコードを表示し、付与ポイントを残りの数に合わせて読み取ってもらう方法があります。 同日中の付与を制限していると同じ日の2回目は付かないため、来店分と移行分は1回にまとめます。

Q. 「コーヒー10杯で1杯無料」は景品表示法の対象になりますか?

消費者庁の景品に関するQ&Aでは、同じ対価で同一の商品を付加して提供することは値引と認められる経済上の利益に当たり、 「コーヒー5回飲んだらコーヒー1杯無料券をサービス」もこれに該当するとされています。 別の商品や物品との引き換えは、総付景品の規制(取引価額1,000円未満は200円、1,000円以上は取引価額の10分の2まで)の対象になり得ます。 判断は個別になるため、迷う場合は消費者庁の資料を確認してください。

まとめ

  • ショップカードは料金プランを問わず使える。ポイントは店舗が発行するもので、友だち追加が前提
  • ゴールまでのポイント数は来店間隔×ポイント数を有効期限と見比べて決める
  • 有効期限と通知は公開後に変更できない。公開停止は元に戻せず、停止後は分析も見られない
  • ランクアップカードを作らないと、ゴール後に同じカードが再発行される
  • 不正付与は取得制限・位置情報による制限・読み取り期限で塞ぎ、必要ならスマホ表示QRかLINEタッチに切り替える
  • ショップカードはオーディエンスのタイプに無い。ポイントの状況で送り分けるには自社でポイントを持つ構成が要る
  • 特典は形で景品表示法の扱いが変わる。同一商品の付加は値引、別の物品は総付景品の規制がかかり得る

紙のカードを置き換えて来店の動機をつくるところまでなら、ショップカードは標準機能で十分に回ります。 来店した人を段階で分けて送る設計はLINEで来店促進するには、 特典の配り方はクーポン作成方法をあわせてご覧ください。 業種ごとの使い方は飲食・小売・美容の活用例にまとめています。

この記事を書いた人

LINE CRM Insights 編集部

LINE公式アカウントを「配信して終わり」にしないための実践メディア「LINE CRM Insights」の編集部です。 LINE CRM プラットフォーム Engage Ch® の開発と運用支援で得た知見をもとに、 配信の設計から効果測定まで、日々の運用で判断に迷うところを手順と数値の見方に落として解説しています。

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