LINEで顧客管理はどこまでできる?タグ・属性・顧客データの設計

LINE公式アカウントで顧客管理を始めると、「どこに何を書けば、あとで配信に使えるのか」で迷います。チャットのタグやノート、みなし属性、CRMオプション、Messaging APIで取れるプロフィールは、持てる情報も使い道も違います。公式の記述で確認できた範囲で置き場所ごとの違いを整理し、タグ・属性の設計、利用目的の示し方、顧客台帳との突合までを解説します。

LINEで顧客管理はどこまでできる?タグ・属性・顧客データの設計のアイキャッチ画像

「LINEで顧客管理」の置き場所は3つある

LINE公式アカウントの標準機能(無料の範囲)で友だち一人ひとりについて記録できるのは、チャット画面のタグとノートが中心です。 氏名・電話番号・生年月日のような項目を持ちたいなら、LINEヤフーの有料のCRMオプションか、 Messaging APIなどを使った自社のデータベースのどちらかになります。

1. 標準機能
費用:無料から(有料オプションで上限を拡大)

チャット画面で、友だちごとにタグ・ノート・担当者を記録できます。性別や年齢は推定のみなし属性で、個人の値は見られません。

3. 自社のデータベース
費用:開発費、または外部ツールの利用料

会員DB・POS・予約システムの顧客情報とLINEのユーザーIDを紐づけて持ちます。項目は自由ですが、紐づけと運用ルールは自前で用意します。

スタッフがチャットで顔の見える関係を作っている店舗なら、標準機能のタグとノートで始められます。 会員番号や購買履歴を配信に使いたいなら、最初から3つ目を前提に設計したほうが手戻りが少なくなります。

この記事は「顧客情報をどこに・どう持つか」の設計に絞ります。 アンケートの作り方はアンケート×LINE、 セグメントの切り方はセグメント配信とは、 既存のCRMや会員システムとのつなぎ方はLINEとCRMの連携方法、 本人に答えてもらう情報の集め方はゼロパーティデータとLINEにまとめています。

LINE公式アカウントの標準機能で持てる情報・見られる情報

標準機能に「顧客台帳」という画面はありませんが、チャット画面のユーザー情報に一人ひとりの記録を残せます。一方、性別や年齢は個人の値としては見られません。

情報一人ずつ配信の対象指定主な制約(無料の範囲)
タグ見られる使える5種類まで、1人1個まで。配信にはチャットタグのオーディエンスを作る
ノート見られる使えない各チャットルーム1件まで。オーディエンスのタイプに無い
表示名の変更・担当者見られる使えない変更した表示名はユーザーには表示されない
性別・年齢・OS・エリア見られない使える推定のみなし属性。絞り込みにはターゲットリーチ100人以上
クリック・開封などの行動グループ単位使えるオーディエンスとして作る。配信に使うにはサイズ50以上

タグとノートは「チャットの中の顧客カード」

公式マニュアルによると、Web版のチャット画面のユーザー情報には、ユーザーネーム・タグ・担当者・ノート・利用履歴(予約状況)が並びます。 ユーザーネームは変更でき、「変更した内容はユーザーには表示されません」とあるので、自社の画面上だけ「山田様(会員123)」のように見分けやすい名前にしておけます。

上限は、無料の範囲ではタグ5種類・1人1個、ノートは各チャットルーム1件、チャットの保存期間は半年です。 チャットProオプション(月額3,000円・税別)では、タグ300種類・1人30個、ノート1000件、保存期間5年間に広がります。 また「未認証アカウントの場合、チャットメッセージを送信したことのあるユーザーのチャットルームのみが表示されます」とあり、チャットタグのオーディエンスも相手とのチャットルームがあることが条件です。

みなし属性は「個人の情報」ではない

絞り込み配信やステップ配信の分岐で使える性別・年齢・OS・エリアについて、公式マニュアルには 「年齢や性別など、属性で指定できるユーザー情報はLINEの利用動向から推定したみなし属性に基づいています。そのため、実際の属性と異なる場合があります」と記載されています。 分析画面で見られるのも「ターゲットリーチの属性情報(性別・年齢・地域)」という全体の内訳で、 CRMオプションのページの比較表でも、標準のLINE公式アカウントは「全員の属性はわかるが、顧客一人ひとりの情報まではわからない」と説明されています。 みなし属性は全体の傾向をつかむためのもので、顧客台帳の性別や年齢の欄は埋められません。

オーディエンスは「名簿」ではなく「配信先の箱」

オーディエンスは、クリック・開封・友だち追加経路・チャットタグ・予約・ユーザーIDアップロードなどのタイプから作る配信先のグループです。 チャットタグとウェブトラフィック以外は「新規作成から180日間有効」で、期限切れの1か月後に自動で削除されます。 残したい情報はタグか自社のデータベースに置きます。自社のデータベースから対象者を渡す入口はユーザーIDアップロードで、自社側にLINEのユーザーIDが入っていることが前提です。

出典:公式マニュアル「チャット」・「オーディエンス」・「絞り込み配信」・「分析 - 友だち」、料金プラン(2026年11月時点)。

CRMオプションを使うと増えること

LINEヤフーの有料のCRMオプションは、公式ページで「顧客一人ひとりに合わせたコミュニケーションを可能にするオプション機能」と説明されています。 標準の延長で顧客台帳を持つなら、外部ツールより先に検討できます。

CRMオプションの概要(2026年11月時点)
料金
スタンダードプラン月額5,000円(税別)。チャットProオプション(月額3,000円・税別)を含む。任意の初期サポートは1回20,000円(税別)
主な機能
ユーザーリスト、フォーム、ユーザーリスト配信、オートメーション
顧客情報の項目
氏名・電話番号・メールアドレス・性別・生年月日・住所。ほかにアクティビティ、回答履歴、ノート
利用条件
認証済アカウント、ビジネスマネージャーとの接続・認証、チャットProオプションなどを契約していない、友だちが10万人以上ではない、など。Web版管理画面(PC)でのみ利用できる
  • LINEでつながっていない顧客も置ける——友だちステータスは「友だち」「未友だち」「ブロック」「LINE未連携」の4種類で、手動で登録した顧客と友だちを1人にまとめる「顧客統合」があります。
  • フォームの回答で上書きされる——「すでに顧客情報に値がある場合は、基本的に回答内容で上書きされます」とあります。最新の回答が正になる前提で設計します。
  • タグの付け外しを自動化できる——フォームの回答や、オートメーション(フォームへの回答・タグの付与・誕生日などが条件)でタグの付与・解除やメッセージ配信を組めます。組み方は誕生日メッセージの記事で扱っています。
  • 解約後のデータの扱いを先に確かめる——「契約終了後のデータは、一定期間経過後に削除されます」とあります。

出典:「CRMオプション」のページ、公式マニュアル「ユーザーリスト」・「フォーム」・「オートメーションリスト」・「申し込み・解約(CRMオプション)」(2026年11月時点)。

Messaging APIで取得できるプロフィール情報の範囲

自社のデータベースに持つ場合でも、LINEから受け取れる情報は多くありません。

情報Messaging APILINEログイン・LIFF必要な申請・契約
ユーザーID・表示名・画像取得できる取得できるなし
ステータスメッセージ・言語取得できる一部のみなし
メールアドレス取得できないIDトークンで取得メールアドレス取得権限の申請
氏名・性別・誕生日・住所・電話番号取得できないIDトークンで取得法人ユーザー向けオプション「LINE Profile+」の利用契約

出典:LINE Developers「ユーザーのプロフィール情報を取得する」(2026年11月時点)。言語はMessaging APIでのみ取得できます。

友だちになってもらっただけで受け取れるのは、ユーザーIDと表示名とプロフィール画像くらいです。誕生日や電話番号を使うなら、本人に聞いて自社で持ちます。

リファレンスには「LINE公式アカウントをブロックしているユーザーのプロフィール情報は取得できません」とあり、ユーザーがプロフィール情報の取得に同意していることも条件です(PC版のLINEだけを使っているユーザーは同意できないと説明されています)。 友だち全員のユーザーIDを取得するエンドポイントは「認証済アカウントまたはプレミアムアカウントでのみご利用いただけます」とされ(プレミアムアカウントは2026年4月1日に認証済アカウントへ統合)、ブロックしたユーザーなどは含まれないため、管理画面の友だち数と一致しない場合があります。

ユーザーIDは「LINE ID」でも「表示名」でもない

顧客台帳との突合に使うのはユーザーIDです。ドキュメントでは 「ユーザーIDは、LINEで登録されているユーザーの表示名や、LINEでの友だち検索に利用するLINE IDとは異なります」と説明され、 「同じユーザーであってもプロバイダーごとに異なる値が発行されます」とも書かれています。

出典:LINE Developers「Messaging APIリファレンス」・「ユーザーのプロフィール情報取得の同意」・「ユーザーIDを取得する」(2026年11月時点)。

タグ・属性の設計 — 何を、どの粒度で、誰が付けるか

タグを作る前に、持ちたい情報を4つの型に分けておくと、置き場所と更新のしかたが決まります。

  • 属性——1人に1つの値が決まる項目(誕生月、会員ランク)。新しい値で上書きする
  • タグ——状態や関心のラベルで、複数付くことがある(関心_カラー、状態_予約あり)。付ける条件と外す条件をセットで決める
  • 行動の記録——日時のある出来事(来店、購入、予約)。消さずに積み上げ、集計して属性やタグにする
  • メモ——自由記述の対応記録(香りの強い商品は苦手)。配信の条件には使わず、接客の引き継ぎに使う

無料の範囲で書き込める場所は実質タグとノートなので、誕生月やエリアのような属性も、標準機能では「タグ」として表します。

「何を」持つかは、使い道から逆算する

「いつか使えそうだから」と増やした項目は誰も更新せず、古い値のまま残ります。 項目を作る前に次の3つが言えるかを確かめ、1つでも空欄なら、その項目はまだ作りません。

項目を作る前の3つの確認
1. 使い道
どの配信、どの接客で使うのか(例:誕生月の月初に特典を送る)
2. 入れ方
いつ、誰が、どうやって値を入れるのか(例:友だち追加直後に本人が選ぶ)
3. 外し方
いつ外す、または消すのか(例:関係が終わったら消す)

粒度は「送り分ける単位」まで

関心を「ヘアケア」と「スキンケア」に分けて送るつもりなら、タグは2つで足ります。商品ごとの配信を作らないなら、商品ごとのタグは要りません。

無料の範囲ではタグは5種類まで、1人1個までです。同時に付かない値どうしでしか組めないため、 実質的には「1つの軸を、最大5つの値で表す」設計になります。

無料の範囲(タグ5種類・1人1個)での設計例
軸
いちばん送り分けたい軸を1つだけ選ぶ(例:来店の段階)
タグ
新規/2回目/常連/休眠の4種類。1枠は予備に空けておく
付ける人
来店時に受付スタッフがチャット画面で付ける。段階が変わったら古いタグを外してから付け替える

チャットProオプションやCRMオプションで上限が広がり複数の軸を持つときは、名前の頭に軸を付けます。 「状態_」(今の段階。付け替える)、「関心_」(本人の回答。答え直したら外す)、「対応_」(スタッフの対応。済んだら外す)、「期間_」(期限付き。期限後にまとめて外す)のように、接頭辞ごとに外す条件まで決めておくと一覧で並べても意味が崩れません。 友だち追加の経路は標準の「友だち追加経路」のオーディエンスで扱えるので、タグで二重に持つ必要はありません。

「誰が付けるか」を決めないタグは使われなくなる

  • スタッフの手作業——付けるタイミングと、付けてよい人を決めておきます。こちらからチャットを始める「チャット開始機能」には、広告や宣伝目的での送信を避けるよう注意書きがあります。
  • 本人の回答——標準機能のリサーチは回答者がオーディエンスのタイプに無く、2026年12月2日に提供を終了すると告知されています(2026年11月時点)。個人に紐づけるなら、CRMオプションのフォームか、自社や外部ツールのフォームを使います。
  • 自動付与——CRMオプションのオートメーションや、Messaging API、外部システムのデータから付けます。付ける条件の定義がそのまま品質になります。

1つのタグに付け手は1種類にしておくと、「なぜこの人にこのタグが付いているのか」を後から説明できます。

来店回数や最終来店日のような数値・日付の項目を自社の定義で持ちたい段階になると、無料の範囲のタグとノートでは表しきれません。 まずCRMオプションのユーザーリストで必要な項目がそろうかを確かめ、足りなければMessaging APIで自社のデータベースに持つか、外部のCRMツールを使います。 たとえばEngage Ch®では、テキスト・数値・日付・選択肢などの型で属性項目を定義でき、アンケートの回答を属性項目に自動で反映できます。 詳しくは顧客属性管理・タグ管理・アンケート機能で紹介しています。

付けたタグを配信にどう使うか

標準機能では、タグからオーディエンスを作り、配信先や条件に指定します。

  1. チャットのユーザー情報でタグを付ける
  2. チャットタグのオーディエンスを作る——タイプで「チャットタグ」を選んで保存します。すでにオーディエンスを作ったタグは選べません。
  3. 配信先や条件に指定する——絞り込み配信ではオーディエンスを上限10個まで配信先に設定でき、ステップ配信では開始条件や分岐条件に指定できます。

ステップ配信の開始条件にオーディエンスを指定すると、マニュアルでは 「開始時点でオーディエンスに含まれるユーザー、開始後、新たにオーディエンスに含まれたユーザーが配信対象となります」と説明されています。 この記述に沿えば、チャットタグのオーディエンスを開始条件にして、タグを付けた人へ順に届ける形を組めます。 タグを付けてからオーディエンスに反映されるまでの時間は記載が見当たらないため、テスト用の友だちで確かめてください。 分岐を含む組み方はLINEシナリオ配信の作り方で扱っています。

タグを消すと、配信が止まることがある

オーディエンスのマニュアルには「タグが削除された場合、オーディエンスも削除されます」とあり、 ステップ配信のマニュアルには「利用中のステップ配信に設定されているオーディエンスが利用できなくなった場合は、シナリオが停止します」とあります。 タグを整理するときは、削除の前に、そのタグのオーディエンスを使っている配信を確認してください。

CRMオプションでは、属性やタグをもとに送る「ユーザーリスト配信」も使えます。

出典:公式マニュアル「ステップ配信」・「メッセージ配信」・「オーディエンス」(2026年11月時点)。

同意の取り方と利用目的の示し方

ここは条文と公式の説明で確認できる範囲にとどめ、法令上の評価の判断は行いません。必要に応じて専門家に確認してください。

  • 第17条——利用目的をできる限り特定しなければならない
  • 第21条——取得したら、公表済みでない限り速やかに通知か公表をする。本人から直接書面(電磁的記録を含む)で取得するときは、あらかじめ明示する。利用目的を変更したら通知か公表をする
  • 第18条——本人の同意なく、利用目的の達成に必要な範囲を超えて取り扱ってはならない
  • 第20条第2項——例外を除き、本人の同意なく要配慮個人情報(病歴など)を取得してはならない。体調や既往歴をノートに書く業種は特に関わる
  • 第22条——正確かつ最新に保ち、必要がなくなったら遅滞なく消去するよう努める

出典:e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律」(2026年11月時点)。条文の要旨で、ただし書きや例外は省略しています。

同法の「個人情報」の定義には、「他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるもの」も含まれます(第2条第1項)。 LINEのユーザーIDや表示名を、氏名や電話番号の入った自社の台帳と紐づけて持つ場合の扱いは、この定義に照らして判断することになります。 解釈や具体例は個人情報保護委員会のガイドラインやQ&Aで確認できます。

LINEヤフーも、CRMオプションの公式ページで「取得・利用にあたっては、CRMオプション利用者側で必要な同意取得等を行う必要があります」と記載しています。 CRMオプションのフォームには「任意で自社のプライバシーポリシーURLを設定します。設定すると回答同意画面にリンクが表示されます」という設定があります。 前の章のプロフィール情報取得の同意はユーザーがLINEの利用開始時に行っているもので、自社が集める情報の利用目的を示したことにはならない、と考えておくほうが安全です。

質問のすぐそばに「何に使うか」を書く

答える側が「何に使われるのか分からない」状態を作らないために、次の位置に利用目的を置きます。

利用目的の示し方(記入例)
質問のすぐそば
「誕生月を教えてください。誕生月の初めに、ご来店時に使える特典をお送りします」のように、その質問の使い道を一文で書く
フォームの冒頭
何を聞くか、何に使うか、回答は任意か、プライバシーポリシーへのリンク
プライバシーポリシー
LINEで取得する情報とその利用目的が、記載に含まれているかを確かめる
使い道を増やすとき
示してきた利用目的の範囲に入るかを先に確かめ、入らないなら示し方を見直してから使う

聞き方の型や、聞かなくてよい情報の考え方はゼロパーティデータとLINEで扱っています。

自社の顧客台帳・CRMとの突合と運用ルール

POS・予約システム・会員DBに顧客台帳があっても、LINEの友だちと同じ人だと分かる仕組みが無いと、配信には使えません。

突合のキーは「LINEのユーザーID」

  • LINEのユーザーID——ユーザーの一意な識別子で、突合のキーになります。自社の会員番号と対応させて保存します。
  • 表示名——本人がいつでも変えられ、同名の人もいるので使えません。
  • LINE ID——友だち検索用で、ユーザーIDとは別物です。リファレンスにも「LINEに表示されるLINE IDは使用しないでください」とあります。
  • 電話番号・メールアドレス——表記ゆれや変更があるため補助に使います。CRMオプションの顧客統合は、電話番号かメールアドレスの完全一致でアラートを出します。

ユーザーIDを台帳に入れる方法は、会員登録やログインにLINEログイン・LIFFを使う、Messaging APIのアカウント連携を使う、CRMオプションの顧客統合でまとめる、チャットで会員番号を聞いて記録する、のいずれかです。 アカウント連携では「ユーザーがいつでもアカウントの連携を解除できるようにしておくこと」と「ユーザーがアカウントを連携するときに、連携を解除できることを通知すること」が求められ、 CRMオプションの顧客統合は「統合した顧客は統合前の状態に戻せません」とされています。 方法ごとの仕組みはLINEとCRMの連携方法で比べています。

チャットで聞いて書き留めるだけでは台帳にユーザーIDが入らず、台帳から抜き出した人へLINEで送れません。開発をせずに会員DB・POS・予約システムとつなぎたい場合は、外部ツールを使う方法もあります。 Engage Ch®では、会員DB・POS・予約システムなどの外部連携を経由して属性情報を同期でき、既存の顧客リストをCSVで一括インポートすることもできます(外部連携)。

運用ルールを1枚にまとめる

ルールが無いと台帳とLINEの内容はすぐにずれます。最低限、次の項目を1枚にまとめておきます。

ルール決めること記入例
正とする台帳項目ごとに、どのシステムの値を正とするか氏名・電話番号は会員DBが正。関心のタグはLINE側が正
反映の向きと頻度どちらからどちらへ、どの間隔で反映するか会員DBからLINEへは毎日。フォーム回答から会員DBへは週1回
ブロックの扱いブロックとブロック解除を台帳にどう残すかブロックされたら配信対象外の印を付け、解除されたら外す
見直しと削除使わなくなったタグや情報を、いつ外す・消すか期限付きのタグはキャンペーン終了の月末に外す。一覧は四半期ごとに見直す
権限と預け先誰が編集できるか。外部ツールや委託先にどこまで預けるかタグの作成・削除は管理担当だけ。委託先との取り扱い範囲は契約で決める

ブロックは、Messaging APIを使っていればWebhookのフォロー解除イベント(「LINE公式アカウントがブロックされたことを示すイベント」)で受け取れ、CRMオプションでは友だちステータスに「ブロック」と表示されます。 預け先のルールは、個人情報保護法の第25条(委託先の監督)にも関わります。運用そのものを外部に任せる場合はLINE運用代行の費用と選び方も参照してください。

出典:LINE Developers「ユーザーアカウントの連携」・「Messaging APIリファレンス」、公式マニュアル「ユーザーリスト」(2026年11月時点)。

よくあるつまずき

  • 無料の範囲の「1人1個」を、最初に思いついた用途で使い切る

    先に「キャンペーン応募者」のタグを付けると、来店の段階や関心を表すタグは付けられません。 対処:送り分けたい軸を先に1つ決める。足りなければチャットProオプションかCRMオプションを検討する

  • 大事なことを会話の履歴やノートにだけ残す

    ノートは配信の条件に使えず、会話の履歴は無料の範囲では保存期間が半年です。 対処:配信に使うことはタグに、接客の引き継ぎはノートに、と書き分ける

  • 「特典のため」と集めた情報を、別の目的に使い回す

    誕生月を特典のためと説明して集めたのに他の案内にまで使うと、本人が想定していない使い方になります。 対処:新しい使い道は、示してきた利用目的の範囲に入るかを先に確かめる

LINEの顧客管理に関するよくある質問

Q. LINE公式アカウントで、友だちの氏名や電話番号を管理できますか?

無料の範囲の標準機能には、氏名や電話番号を入れる項目がありません。 項目として持つなら、有料のCRMオプションのユーザーリスト(氏名・電話番号・生年月日などの項目がある)か、 Messaging APIなどを使った自社のデータベースになります(2026年11月時点)。

Q. Messaging APIで友だちの誕生日や電話番号を取得できますか?

できません。Messaging APIのプロフィール取得で得られるのは、ユーザーID・表示名・プロフィール画像・ステータスメッセージ・言語です。 LINEログインやLIFFで誕生日や電話番号などを取得するには、法人ユーザー向けオプション「LINE Profile+」の利用契約が必要です。

Q. チャットのタグは何個まで作れて、1人に何個付けられますか?

作成できるタグは無料範囲で最大5個、チャットProオプションで最大300個、 1人に付けられるタグは無料範囲で1個まで、チャットProオプションで最大30個です。 チャットProオプションは月額3,000円(税別)で、CRMオプション(月額5,000円・税別)にも含まれています(2026年11月時点)。

Q. 絞り込み配信で使う性別や年齢を、顧客情報として使えますか?

使えません。LINEの利用動向から推定したみなし属性で、公式マニュアルには実際の属性と異なる場合があると記載されています。 分析画面で見られるのも全体の内訳で、一人ひとりの値は表示されません。

Q. LINEで顧客情報を集めるとき、同意は必要ですか?

個人情報保護法では、利用目的の特定と、取得時の通知・公表(本人から直接書面で取得するときは明示)などが定められ、 要配慮個人情報の取得や目的外の利用には、例外を除き本人の同意が必要です。 自社の取り扱いがどれに当たるかは専門家に確認してください。

まとめ

  • 顧客情報の置き場所は標準機能・CRMオプション・自社のデータベースの3つ。何人の、どんな情報を、何に使うかで選ぶ
  • 標準機能で一人ずつ記録できるのはチャットのタグとノートが中心。無料の範囲のタグは5種類・1人1個まで
  • 性別・年齢は推定のみなし属性で個人の値ではない。オーディエンスは名簿ではなく配信先の箱
  • Messaging APIで受け取れるのはユーザーID・表示名・画像など。誕生日や電話番号は本人に聞く
  • タグは使い道・入れ方・外し方が言えるものだけ作り、粒度は送り分ける単位までにする
  • 利用目的は質問のすぐそばに書き、台帳との突合はユーザーIDで行って運用ルールを1枚にする

会員番号や来店履歴を配信の条件に使う段階に来たら、ユーザーIDと自社の台帳を結ぶ仕組みが必要です。 項目の持ち方は顧客属性管理、つなぎ方はLINEとCRMの連携方法をあわせてご覧ください。

この記事を書いた人

LINE CRM Insights 編集部

LINE公式アカウントを「配信して終わり」にしないための実践メディア「LINE CRM Insights」の編集部です。 LINE CRM プラットフォーム Engage Ch® の開発と運用支援で得た知見をもとに、 配信の設計から効果測定まで、日々の運用で判断に迷うところを手順と数値の見方に落として解説しています。

Engage Ch® — LINE CRM プラットフォーム

顧客情報の項目を決めて、友だち一人ひとりに持たせる

Engage Ch®なら、テキスト・数値・日付・選択肢などの型で属性項目を定義し、
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  • ✅ テキスト・数値・日付・選択肢・タグなどの型で属性項目を定義
  • ✅ アンケートの回答を属性項目に自動で反映
  • ✅ 会員DB・POS・予約システムなどと連携して属性を同期
  • ✅ クリック・購入・来店・アンケート回答をきっかけにタグを自動付与
  • ✅ 属性・タグ・行動履歴を一画面で確認できる顧客カルテ
  • ✅ 既存の顧客リストをCSVで一括インポート