LINEとCRMの連携方法|Salesforceなど顧客管理とつなぐ3つの型

LINE公式アカウントとCRM(顧客管理システム)を連携すると何ができるのか。答えは「顧客IDの突合」「配信対象の抽出」「行動データの書き戻し」の3つに分けると見えてきます。それぞれを公式ドキュメントで確認できる仕組みで説明し、手作業型・Messaging APIの自社開発型・CRMツールを使う型の3つを、必要な体制とつまずく点で比較します。

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LINEとCRMをつなぐと、何が起きるのか

「LINEとCRMを連携したい」という相談の中身は、たいてい次の3つの流れのどれかか、その組み合わせです。どれが必要かで、体制と費用が変わります。

1
顧客IDの突合LINEのユーザーID ⇄ 自社の顧客番号

「LINEの友だちの誰が、CRMのどの顧客か」を対応づけます。残りの2つは、この対応表がなければ動きません。

2
配信対象の抽出CRM → LINE

購入履歴・契約状況・最終来店日など、CRMにしかないデータで送る相手を決めます。

3
行動データの書き戻しLINE → CRM

ブロック、ボタンのタップ、リンク先での購入・予約など、LINEをきっかけにした行動を顧客データに戻します。

最初に要るのは1の突合です。 CRMで「半年購入していない人」を抽出できても、その人のユーザーIDが分からなければLINEで送れません。 逆に、突合さえできていれば、2は手作業でも始められます。

この記事はつなぎ方の全体像を扱います。 LINE側で持つ顧客情報やタグ・属性の設計はLINEの顧客データ管理、 サイト上の行動の計測はLINEのトラッキング設定、 当社製品の機能はSalesforce連携のページにまとめています。

LINE公式アカウント単体でできる範囲

CRMで抽出した相手に送るだけなら、開発もツールも使わずに管理画面でできることは少なくありません。

できること
  • ユーザーIDをTXT・CSVのファイルで上げてオーディエンスを作る(1ファイル150万件まで、一度に5ファイルまで)
  • オーディエンスを、メッセージ配信の配信先や、ステップ配信の開始条件に指定する
  • メッセージのクリックやリッチメニューのタップからオーディエンスを作る
  • 有料のCRMオプションで、氏名・電話番号・生年月日・お客様番号などを持ち、手動登録の顧客と友だちを統合する
できないこと・制約
  • 会員番号やメールアドレスのリストをそのまま上げて送る
  • オーディエンスを作成から180日を超えて使う(チャットタグ・ウェブトラフィック以外)
  • クリックなど行動系のオーディエンスを、サイズ50未満で配信に使う
  • CRMオプションと外部のCRMをつなぐ(確認したマニュアルに記載が見当たらない)

出典:LINEヤフー for Businessの公式マニュアル 「オーディエンス」・ 「ステップ配信」・ 「ユーザーリスト」・ 「申し込み・解約(CRMオプション)」(2026年11月時点)。

管理画面だけでは「ユーザーIDを手に入れる」ところが埋まらない

マニュアルの手順には「ユーザーIDのみを含むファイルをアップロードします」とあります。では、そのユーザーIDはどこから来るのか。 LINE Developersの「ユーザーIDを取得する」で挙げられている取得方法は、 Webhookと、友だち全員のユーザーIDを取得するMessaging APIのエンドポイント(認証済アカウントのみ。プレミアムアカウントは2026年4月1日に認証済アカウントへ統合)です。 このほかLINEログインとLIFFでも取得できます。 つまり手作業型であっても、ユーザーIDを集める入口だけは開発者向けの仕組みが要ります。

CRMオプションは「LINEの中の顧客台帳」

有料のCRMオプションのユーザーリストは、マニュアルで「お客様の顧客情報を一元管理できるCRM機能」と説明されています。 ただ、確認したユーザーリストと申し込みのマニュアルには、CSVでの取り込みや外部システムとの連携の記載は見当たりませんでした(2026年11月時点)。 Salesforceなどで顧客を管理している会社にはもう1つの顧客台帳になるため、両方使うならどちらを正とするかを先に決めてください。

顧客IDの突合 — LINEのユーザーIDと顧客番号を結ぶ

突合とは、CRMの顧客レコードにその人のユーザーIDを持たせることです。先に、ユーザーIDという値の性質を押さえておきます。

性質公式ドキュメントの記述設計への影響
何か「ユーザーの一意な識別子」。表示名や、友だち検索に使うLINE IDとは異なる表示名やLINE IDでは結ばない
形式「U」に続く32桁の英数字(16進数)CRMに33文字の文字列項目を用意する
発行の単位同じユーザーでもプロバイダーごとに異なる。プロバイダーが同じなら、LINEログインとMessaging APIのチャネルで同じ値公式アカウントとLINEログイン・LIFFを同じプロバイダーにそろえる
有効性無効なユーザーIDにはメッセージを送信できないCRMに「LINEで届くか」の状態を持たせる

出典:LINE Developers「ユーザーIDを取得する」(2026年11月時点)。Messaging APIリファレンスでも、送信先に「LINEに表示されるLINE IDは使用しないでください」と記載されています。

プロバイダーは後から変えられない

公式マニュアル「Messaging API」には、 Messaging APIを有効にするときのプロバイダーについて「後で変更はできません」「LINEログインのチャネルなどと連携する必要がある場合は、そのチャネルと同じプロバイダーを選択してください」と記載されています(2026年11月時点)。 別のプロバイダーで会員サイトのLINEログインを作ると、同じ人でもユーザーIDが一致せず、突合ができません。

突合の手段は4つ

どの手段でも、本人に入力してもらうか、ログインしてもらう手続きが入ります。

手段向いている場面公式ドキュメントにある注意点
LIFFの連携フォーム店頭の会員証・ポイントカード、予約の会員番号を、LIFFアプリのフォームで入力してもらうliff.getProfile()などで取得したプロフィールの詳細を「LIFFアプリからサーバーに送信しないでください」。サーバーにはIDトークンかアクセストークンを送って検証する
自社サイトのLINEログインECや会員サイトのログインに加える。IDトークンにユーザーIDが含まれる友だち追加オプションは、Messaging APIのチャネルが同じプロバイダーにあることが条件。メールアドレスの取得は事前の申請が必要
アカウント連携既存の会員に、トークで連携URLを送って自社のログイン画面で認証してもらう友だち追加が前提。連携トークンは10分間有効で1回のみ。nonceは予測が難しい128ビット以上の値。いつでも解除できるようにして通知する
CRMオプションの顧客統合顧客数が少なく、外部のCRMを使っていない「統合した顧客は統合前の状態に戻せません」「LINEユーザー同士は統合できません」

出典:LINE Developers 「ユーザー情報を取得する(LIFF)」・ 「ウェブアプリにLINEログインを組み込む」・ 「友だち追加オプション」・ 「ユーザーアカウントを連携する」、 LINEヤフー for Business「ユーザーリスト」(2026年11月時点)。

配信対象の抽出 — CRMのデータで送る相手を決める

突合ができたら、CRMで対象者を抽出し、そのユーザーIDに送ります。送り方は4つです。

送り方上限・条件向いている用途
ユーザーIDアップロード+管理画面1ファイル150万件まで。オーディエンスは作成から180日間有効月数回の定期案内、キャンペーンの告知
Multicast APIユーザーIDを並べて指定。1リクエスト最大500件毎日の抽出結果を自動で送る
Narrowcast APIオーディエンスや属性で指定。属性にはターゲットリーチ100人以上、最終的な送信対象は50人以上(ユーザーIDアップロードとチャットタグのオーディエンスは対象外)。60リクエスト/時大きなリストを1回で送る
Push API1人(またはグループトーク)を指定契約成立・予約確定などの直後に1通

出典:LINEヤフー for Business「オーディエンス」、 LINE Developers「メッセージを送信する」・ Messaging APIリファレンス(2026年11月時点)。

Push・Multicast・Broadcast・Narrowcastで送ったメッセージは配信通数にカウントされ、Reply APIはカウントされません(料金プラン、2026年11月時点)。 抽出の条件を広げすぎると、そのまま通数に響きます。通数の設計はメッセージ料金の最適化にまとめています。

ナローキャストは、送る前にターゲットリーチ分の通数を押さえる

Messaging APIリファレンスには、ナローキャストは「実際の送信対象となるユーザー数に関わらず、LINE公式アカウントのターゲットリーチ分の予約が必要」で、残数が足りないと送信開始時にエラーになると記載されています(2026年11月時点)。 数百人に送るつもりでも、月末に残数が少ないと送れないことがあります。送信数の上限を指定するか、Multicast APIを使う設計を検討してください。

抽出の条件は「CRMにしかない情報」に絞る

クリックした人、友だち追加の経路、推定の性別・年代・地域(みなし属性)のように、LINE側で分かることはLINE側で絞るほうが単純です。 「前回の案内をクリックした人に続きを送る」だけなら、メッセージクリックオーディエンス(サイズ50以上)で足ります。 CRMとつなぐ価値が出るのは、契約の更新月、購入カテゴリ、最終来店日、商談の段階のように、LINEの外で起きたことを条件にしたいときです。 抽出条件の考え方はセグメント配信とは、 抽出した人に日数を空けて続きを送る組み方はLINEシナリオ配信の作り方を参照してください。

行動データの書き戻し — LINEで起きたことをCRMに戻す

LINEでの反応をCRMに戻せると、担当者がふだん見る画面で判断材料が増え、次の抽出条件にも使えます。 ただし、人ごとに受け取れる行動と、集計でしか分からない行動があります。

行動LINEから受け取れるものCRMでの使い方
友だち追加・ブロック解除フォローイベント(Webhook)。ユーザーIDを含み、ブロック解除かどうかも分かる「LINEで届く」状態にする
ブロックフォロー解除イベント(Webhook)「届かない」状態にし、抽出から外す
ボタンのタップポストバックアクションのボタンなら、ユーザーIDとデータを含むポストバックイベント「資料を希望」などの項目や、担当者のタスクにする
メッセージの開封・クリック統計情報のAPIで、メッセージ単位・ユニット単位の集計値。送信から14日間のみ更新され、操作に関する値は20未満だとnull配信ごとの成績として記録する
リンク先での購入・予約LINEからは届かない。自社のEC・予約システムに残るリンク先をLIFFやLINEログイン付きのページにして顧客番号と結ぶ

出典:Messaging APIリファレンスの フォローイベント・ ポストバックイベント・ ユーザーの操作に基づく統計情報・ ユニットごとの統計情報(2026年11月時点)。

最初に戻すのは、友だち状態

Messaging APIリファレンスには、ブロック中や友だちでないユーザーにプッシュメッセージやマルチキャストメッセージを送った場合、 「ステータスコード200が返されますが、実際にはユーザーに送信されません」と記載されています。 APIの成功を「届いた」と記録すると、届いていない顧客に案内済みの印が付きます。フォロー解除イベントで状態を更新し、抽出のたびに外すのが基本です。

人ごとの反応は、ポストバックかLIFFで受ける

統計情報のAPIが返すのは集計値です。「誰が反応したか」を残したい場合は、受け口を自分で用意します。 ボタンをポストバックにすれば、押した人のユーザーIDとボタンに仕込んだデータがWebhookで届きます。 リンク先をLIFFアプリにすれば、IDトークンをサーバーで検証して、どの顧客が開いたかを特定できます。 ただし作る前に、その情報を見て動く担当者がいるかを確かめてください。次を送るだけなら管理画面で足ります。

購入や来店の記録は自社のEC・POS・予約システムにあるので、要るのは顧客番号とユーザーIDの対応と、どの配信から来たかの計測です。 計測はLINEのトラッキング設定、来店記録の使い方はLINEで来店促進するにはで扱っています。

連携の3つの型 — 体制・できること・つまずく点

連携は、3つの流れをどの仕組みで実現するかで3つの型に分かれます。優劣ではなく、更新の頻度と、社内で保守できる体制で選びます。

項目1. 手作業型(CSV)2. 自社開発型(API)3. ツール型
必要な体制抽出とアップロードの担当者Webhookを受けるサーバーと、保守できるエンジニアツールの契約と、項目の対応づけを決める担当者
突合別に仕組みが要る自社で実装するツールの機能による
配信対象の反映抽出のたびに手で上げるAPIで自動ツールの同期頻度による
書き戻し配信の記録を手で残すWebhookで自動ツールが対応する行動による
CRM起点の即時配信できないできるツールの機能による
つまずく点担当者が替わると止まる保守・障害対応・セキュリティ同期の範囲、乗り換え時のデータ

1. 手作業型 — CSVとユーザーIDアップロード

CRMにユーザーIDの列さえあれば、管理画面の作業だけで回せます。

  1. CRMで対象者を抽出し、ユーザーIDの列だけを書き出す
  2. 管理画面のオーディエンスで「ユーザーIDアップロード」を選び、名前に抽出日を入れてファイルを上げる(180日で期限が切れるため、抽出のたびに作る)
  3. メッセージ配信で、そのオーディエンスを配信先に指定して送る
  4. CRMに「いつ・何を・どのオーディエンスに送ったか」を記録する

弱点は、抽出からアップロードまでの時差と、担当者が替わると止まりやすいことです。月に数回の配信なら、これで足りることも多い型です。

2. 自社開発型 — Messaging API

突合(LIFF・LINEログイン・アカウント連携)、送信(Push・Multicast・Narrowcast)、書き戻し(Webhook)をすべて自社で組みます。 CRMのレコードが更新された時点でPush APIを呼ぶ、といった連動ができるのはこの型です。 そのぶん、エンドポイントごとのレート制限、失敗したリクエストの再試行、友だち状態の書き戻しまで自分で面倒を見ます。 Messaging APIリファレンスでは、レート制限を含めてMessaging API開発ガイドラインに従うよう求められています。 仕様変更や障害に誰が対応するかは、作る前に決めます。

3. ツール型 — CRMツール・連携ツールの機能を使う

ツール型には、LINEの配信ツール側がCRM連携の機能を持つものと、CRM製品の側がLINEをチャネルの1つとして扱うものがあります。 後者の例として、Salesforceの公式学習サイトTrailheadの「Salesforce Messaging」モジュールでは、 「Service Cloud Messaging includes these channels」として、SMSやWhatsAppなどと並んでLINEが挙げられています(2026年11月時点)。 LINEチャネルの機能や必要な契約はこのページに説明が無いため、Salesforceの公式ドキュメントで確認してください。

配信ツール側の例として、Engage Ch®のSalesforce連携では、SalesforceのContact / PersonAccountとLINEの友だちを自動で紐づけ、 任意のSalesforceのフィールドをセグメントの条件に使えます。 Salesforce上のイベントを起点にLINEのメッセージやシナリオを動かしたり、ボタンのタップやアンケートの回答でSalesforceのレコードを更新したりもできます。 構成はSalesforce連携にまとめています。

契約前には次の点を確かめてください。

  • 同期の方向・項目・頻度——何をどちらに送るか、項目を選べるか、即時か定期のバッチか。
  • どちらが正か——同じ項目を両方で更新したとき、どちらの値を残すか。
  • プロバイダー——ツールが使うLINEログインやLIFFのチャネルが、自社の公式アカウントと同じプロバイダーか。
  • やめるときのデータ——ユーザーIDと顧客番号の対応表を、自社で書き出せるか。

自社のCRMがLINEとつながるか確かめる

CRMの製品名で「LINE 連携」と調べる前に、次の項目を管理者に確認すると、どの型が現実的かが決まります。

  • 顧客レコードに、ユーザーIDを保存する項目(33文字の文字列)を追加できるか
  • 抽出した顧客の一覧を、ファイルで書き出せるか(手作業型の条件)
  • 外部から顧客レコードを更新できるAPIがあるか(書き戻しの条件)
  • 顧客データの変更を外部に知らせる仕組みがあるか(即時配信の条件)
  • LINE向けの連携機能や連携アプリが、CRMの提供元から出ているか
  • 公式アカウントのMessaging APIを、どのプロバイダーで有効にしているか

書き出ししかできないなら手作業型、APIと変更の通知がそろい開発の体制があるなら自社開発型、どちらも難しいが自動化したいならツール型、が大まかな分かれ目です。

始めるときは、1つの用途に絞るほうが前に進みます。 「契約更新の2か月前の顧客に案内する」のように抽出条件と送る内容が1行で書ける用途を選び、その用途に要る項目だけを同期の対象にします。 進め方は外部システム連携とデータ連携・導入支援のページでも紹介しています。

同意と個人情報の扱い — 法律の条文で確認できる範囲

ユーザーIDを顧客番号と結ぶと、LINEでの行動が特定の顧客の記録になります。ここでは個人情報保護法の条文で確認できる範囲だけを整理します。 具体的な当てはめは、個人情報保護委員会のガイドライン(通則編)や専門家に確認してください。

論点条文の内容連携の設計で決めること
個人情報の範囲第2条第1項第1号。「他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む」顧客番号と同じデータベースで持つなら、ユーザーIDと行動履歴も個人情報として扱う前提にする
利用目的第17条第1項で、できる限り特定する。第21条第1項で、取得したら速やかに通知・公表(あらかじめ公表している場合を除く)。同条第2項で、本人から直接書面(電磁的記録を含む)で取得するときはあらかじめ明示する連携で使う目的がプライバシーポリシー等に書かれているか確認し、連携フォームにも示す
目的外の利用第18条第1項。あらかじめ本人の同意を得ないで、利用目的の達成に必要な範囲を超えて取り扱ってはならない既存の会員規約の利用目的に、LINEでの案内が含まれるか確認する
ツール事業者第27条第5項第1号。利用目的の達成に必要な範囲内での委託に伴う提供は、第三者への提供に当たらない。第25条で委託先を監督する契約で、扱うデータの範囲と管理方法を確認する
安全管理第23条。漏えい・滅失・毀損の防止その他の安全管理のために必要かつ適切な措置を講じる書き出したCSVを誰がどこに置き、いつ消すかを決める

出典:個人情報の保護に関する法律(e-Gov法令検索)(2026年11月時点)。

LINE側でも、アカウント連携の解除の手段と通知や、LINEログインでのメールアドレス取得の申請(ユーザーに示す文面のスクリーンショットを添える)が求められています。 同意をどの画面でどう取るかは、LINEの顧客データ管理で扱っています。

よくあるつまずき

  • アップロードしたID数より、配信できる人数が少ない

    Messaging APIリファレンスによると、ブロック中や友だちでない人のIDもオーディエンスには追加されますが、送信はされません。 LINEのプライバシーポリシー(2022年3月改定以降のもの)に同意していないユーザーのIDは、追加の時点で無視されます。 対処:件数の差が出る前提で、CRM側の件数ではなく配信結果の数で効果を測る

  • ファイルのアップロードが失敗する

    マニュアルでは、IDのフォーマットが異なる、重複するIDがある、1ファイル150万の上限を超えた、有効なIDが無い、といった場合に失敗するとされています。 対処:書き出し時に見出し行・空白・重複を取り除く手順を決めておく

  • 1人の顧客に、LINEのアカウントが2つ結びついている

    LINEのアカウントを作り直した、家族の端末から連携した、といった理由で、1つの顧客番号に複数のユーザーIDが付くことがあります。 対処:「1つの顧客番号にユーザーIDは1つ」を原則にし、新しい連携が来たら古いほうを無効にする

LINEとCRMの連携に関するよくある質問

Q. LINEとCRMを連携するには開発が必要ですか?

送るだけなら管理画面で始められます。 CRMで抽出した相手のユーザーIDをファイルにしてユーザーIDアップロードのオーディエンスを作れば、配信先に指定できます。 ただし、ユーザーIDはWebhook・Messaging API・LINEログイン・LIFFで取得するものなので、顧客番号と結ぶ部分には開発か対応ツールが必要です。

Q. LINEのユーザーIDとLINE IDは同じものですか?

違います。LINE Developersのドキュメントでは、ユーザーIDは「ユーザーの一意な識別子」で、 「LINEでの友だち検索に利用するLINE IDとは異なります」とされています。 「U」に続く32桁の英数字で、同じ人でもプロバイダーごとに値が異なります。突合に使うのはユーザーIDです。

Q. LINEとSalesforceを連携するには、どんな方法がありますか?

抽出したユーザーIDをファイルで上げる手作業型、Messaging APIでの自社開発型、連携機能を持つツールを使う型の、どれでも組めます。 どの型でも、Salesforceの顧客とLINEのユーザーIDを対応づける突合が先に必要です。 Salesforce自体が提供するLINE関連の機能や必要な契約は、Salesforceの公式ドキュメントで確認してください。 配信ツール側から連携する構成の例はSalesforce連携で紹介しています。

Q. ユーザーIDアップロードのオーディエンスは、何人以上いれば配信に使えますか?

Messaging APIリファレンスでは、ユーザーIDアップロードとチャットタグのオーディエンスには、送信対象の人数に関する制限が無いとされています(他のLINE公式アカウントの下で作成したものを除く)。 メッセージクリックなどのオーディエンスは50人以上が必要です。 属性で絞り込む場合は、ターゲットリーチが100人以上必要です。

Q. LINEのユーザーIDを顧客データと紐づけると、個人情報になりますか?

個人情報保護法の定義には「他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるもの」が含まれます。 会員番号などと同じデータベースでユーザーIDと行動履歴を持つなら、個人情報として扱う前提で設計するのが安全です。 個別の判断は、個人情報保護委員会のガイドラインや専門家に確認してください。

まとめ

  • 連携でできることは突合・抽出・書き戻しの3つ。最初に要るのは突合
  • 突合にはユーザーIDを使う。LINE IDとは別物で、公式アカウント・LINEログイン・LIFFは同じプロバイダーにそろえる
  • 配信は、ユーザーIDアップロードなら管理画面だけで送れる。即時に送るならPush・Multicast・Narrowcast
  • 書き戻しは友だち状態から。人ごとの反応はポストバックやLIFFで受ける
  • 型は手作業型・自社開発型・ツール型。更新の頻度と保守できる体制で選び、1つの用途から始める

ファイルで上げる運用までは標準機能で始められます。手作業が重くなったら、自動化を検討する時期です。 LINE側で持つ顧客情報の設計は顧客属性管理もあわせてご覧ください。

この記事を書いた人

LINE CRM Insights 編集部

LINE公式アカウントを「配信して終わり」にしないための実践メディア「LINE CRM Insights」の編集部です。 LINE CRM プラットフォーム Engage Ch® の開発と運用支援で得た知見をもとに、 配信の設計から効果測定まで、日々の運用で判断に迷うところを手順と数値の見方に落として解説しています。

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