LINE公式アカウントのクーポンでできること
LINE公式アカウントのクーポンは、LINE Official Account Managerで作成し、トーク画面上で獲得・提示してもらう販促機能です。 作成したクーポンは、メッセージ、LINE VOOM、応答メッセージなどで配布できます。あいさつメッセージやリッチメッセージに設定し、 友だち追加直後やリッチコンテンツから案内することもできます。
| 獲得条件 | 仕組み | 向いている目的 |
|---|---|---|
| 条件なし | 配布されたユーザーが獲得できる | 来店・購入促進、友だち追加特典 |
| 抽選 | 設定した確率・当選者数の範囲で当選者が獲得できる | 数量限定の特典、イベント参加 |
| 友だち紹介 | 紹介した人と紹介された人が獲得できる | 既存顧客からの友だち追加 |
最初に決めるのは割引率ではなく目的
「初回来店を増やす」「次回来店のきっかけを作る」「友だち紹介を増やす」では、対象者も特典も変わります。 目的、対象者、利用してほしい行動を1つずつ決めてからクーポンを作成します。
クーポンの特典を粗利と利用目的から決める
値引き率の高さだけで特典を決めると、利用数が増えても利益が残らないことがあります。 通常の客単価、商品・サービスの変動費、特典原価、クーポン利用時の最低購入金額を並べ、1回使われたときに残る粗利を確認します。
| 特典の形 | 設計時に確認すること | 使用例 |
|---|---|---|
| 定額値引き | 最低購入金額を設定しても利益が残るか | 「3,000円以上で300円引き」 |
| 定率値引き | 高額注文時の値引き上限が必要か | 「対象商品を10%引き」 |
| 商品・サービス特典 | 原価、在庫、提供時間に無理がないか | 「ドリンク1杯」「オプション1点」 |
| 送料・手数料特典 | 対象地域や配送方法を明示できるか | 「通常配送の送料を無料」 |
既存顧客に不要な値引きを配らない
来店予定のある顧客へ一律に値引きを配ると、通常価格で発生していた売上まで割り引くことになります。 初回来店、前回来店から一定期間が過ぎた顧客、特定商品を購入した顧客など、目的に関係する対象へ絞ります。 対象の切り方はセグメント配信の基本でも解説しています。
利用条件は会計時に判断できる文にする
対象商品、最低購入金額、他の割引との併用、対象店舗、提示タイミングを明記します。 「一部商品を除く」のように対象外が分からない表現は、会計時の確認を増やします。クーポン画面の短い利用条件だけで収まらない場合は、 利用方法欄や案内ページで詳細を確認できるようにします。
LINEクーポンを作成する手順と設定項目
LINE Official Account Managerの「クーポン」から「作成」を選び、最初に獲得条件を選択します。 続いて、クーポン名、有効期間、画像、利用方法、公開設定、使用回数、コードまたはバーコード、クーポンの種類を設定します。
| 設定項目 | 公開前の確認 |
|---|---|
| クーポン名・特典 | 対象商品と値引き内容を見ただけで理解できるか |
| 有効期間 | 営業日と来店・購入の機会を十分に含んでいるか |
| 画像 | 特典、対象、期限を小さな画面でも読み取れるか |
| 利用方法・利用条件 | 提示する場面、対象外、併用可否が分かるか |
| 公開設定 | 友だち限定か、LINEヤフー関連サービスにも掲載するか |
| 使用回数 | 1回限りか、期間中に繰り返し使えるか |
| コード・バーコード | 店舗やECの会計方法と一致しているか |
保存前に必ずテストする
下書きは編集・削除できますが、一度保存したクーポンは編集・削除できません。 テスト用アカウントと実際のスマートフォンで、表示、期限、利用条件、使用済み操作まで確認してから保存します。 保存後に誤りが見つかった場合は、クーポンをコピーして作り直す必要があります。
有効期間は利用機会から逆算する
有効期間に共通の正解はありません。飲食店の平日ランチ、予約が必要なサロン、配送を伴うECでは、利用できる機会が異なります。 通常の来店・購入周期、定休日、予約枠、在庫、キャンペーン終了日を確認し、対象者が無理なく使える期間を設定します。
期限前に再通知する場合は、そのメッセージも配信通数を使います。未利用者だけに送れるか、再通知による粗利が配信コストと値引き額を上回るかを確認します。
目的別にクーポンの配信方法を選ぶ
クーポンは作成しただけでは利用されません。誰に、どの接点で見せるかを決めます。 LINE公式アカウントの標準機能だけでも、友だち追加時、通常配信、応答メッセージ、リッチメッセージ、LINE VOOMなど複数の入口を作れます。
あいさつメッセージ
目的:友だち追加後の初回来店・初回購入
友だち追加の特典としてクーポンを添えます。クーポンやリッチメッセージの内容を後から変更しても、 あいさつメッセージ側へ自動反映されない場合があります。更新時は、古いコンテンツを外して選択し直します。
メッセージ配信・セグメント配信
目的:対象者と配信日時を指定する
新商品、期間限定企画、休眠顧客向けの再来店施策などに使います。 一斉配信が必要かを確認し、購買履歴や来店状況を利用できる場合は対象を絞ります。 配信対象の設計にはセグメント別メッセージ配信も利用できます。
応答メッセージ・リッチメニュー
目的:ユーザーが必要なときに自分で開く
「クーポン」と送ると応答メッセージで表示する、リッチメニューの「クーポン」から開く、といった常設導線です。 通知を増やさずに見つけてもらえます。期限切れのクーポンへリンクし続けないよう、差し替え日を運用予定に入れます。
LINE VOOM・関連サービスへの掲載
目的:友だち以外にもクーポンを見つけてもらう
LINE VOOMへの投稿や、公開設定によるLINEヤフー関連サービスへの掲載は、新規顧客との接点になります。 友だち限定の特典にしたい場合は公開設定を「掲載しない」にします。公開範囲と対象店舗を保存前に確認してください。
配信日時は利用する場面から決める
曜日や時間帯に共通の正解はありません。ランチで使うクーポンなら来店を検討する前、予約が必要なサービスなら空き枠を選べる時期に届けます。 自社の過去配信を曜日・時間帯別に比較し、同じ特典で配信対象と日時を一度に変えないようにすると、差が生じた理由を判断しやすくなります。
クーポン分析で確認する4段階の指標
LINE Official Account Managerのクーポン分析では、クーポンが開かれた経路と、表示・獲得・使用に関する数値を確認できます。 配信数だけを分母にすると、リッチメニューやユーザー間の共有など別経路からの利用が混ざるため、クーポン画面の指標を段階ごとに見ます。
どこから開かれたか
メッセージ、リッチメニュー、応答メッセージなど、クーポンが開かれた入口を確認します。経路別に見ると、常設導線と配信のどちらが利用につながったかを判断できます。
ページビュー・ユニークユーザー
ページビューは表示回数、ユニークユーザーはクーポンを表示した人数です。同じ人が複数回開くことがあるため、獲得率の分母にはユニークユーザーを使います。
獲得枚数・表示者からの獲得率
クーポンを獲得した枚数を確認します。「獲得枚数 ÷ ユニークユーザー」で、内容を見た人が保存した割合を比較できます。
使用ユーザー・使用回数
クーポンを「使用済み」にした人数と回数です。店舗で使用済み操作を案内しないと実績が欠けるため、会計手順をスタッフ間で統一します。
利用数ではなく粗利と再来店まで確認する
標準のクーポン分析だけでは、利用時の売上、値引き後の粗利、利用後の再来店までは分かりません。 POSやECでクーポンコード別の売上・値引き額・客単価を集計し、可能であればCRMで次回購入まで追います。 使用数が多くても、値引き総額が大きく、通常購入を置き換えているなら施策の見直しが必要です。
比較する単位をそろえる
特典を比較するときは、対象者、配信経路、有効期間をそろえます。複数の条件を同時に変えると、利用数の差が特典によるものか配信条件によるものか判断できません。
値引きの増やしすぎを防ぐ3つの運用ルール
使用数が増えても、通常価格で購入していた顧客まで値引きすれば利益は減ります。 配信前に採算の基準を決め、配信後はLINE公式アカウントと販売データの両方で結果を確認します。
- 配信前に上限を決める:利用1件あたりの値引き額、特典原価、配信費を見積もり、許容できる利用数と最低粗利を決めます。
- 目的に関係する顧客へ絞る:初回来店なら未購入者、再来店なら前回来店から一定期間が過ぎた顧客など、行動してほしい相手だけを対象にします。
- 使用後の売上まで振り返る:使用回数だけで判断せず、クーポン利用時の客単価、粗利、その後の再購入を通常購入と比べます。採算が合わなければ、対象・特典・期限のうち1項目を変えて再検証します。
値引き以外の特典も候補にする
値下げが採算に合わない場合は、在庫や提供体制に合わせて、対象商品の追加、オプションサービス、先行予約などを検討します。 「お得」に見えるかだけでなく、顧客が実際に使いたい内容か、現場が迷わず提供できるかで選びます。
LINEクーポンのよくある質問
LINE公式アカウントのクーポンは無料で作成できますか?
クーポンはLINE Official Account Managerの機能として作成できます。クーポンを通常のメッセージで配信した場合は、そのメッセージが料金プランの通数にカウントされます。作成費用だけでなく、配信方法と月間通数を含めて確認してください。
保存したクーポンは後から編集できますか?
下書きは編集・削除できますが、一度保存したクーポンは編集・削除できません。保存前に有効期間、利用条件、使用回数、公開設定を確認してください。内容を変える場合は既存クーポンをコピーして新しく作成します。
クーポンを友だち以外にも公開できますか?
公開設定を「掲載する」にすると、条件を満たすクーポンがLINE公式アカウント一覧、LINEクーポン、Yahoo!マップなどのLINEヤフー関連サービスに掲載される場合があります。友だちだけに配布する場合は、初期設定の「掲載しない」を選びます。
クーポンの有効期間は何日が最適ですか?
すべての業種に共通する日数はありません。来店・購入の周期、予約の取りやすさ、営業日、在庫や席数を基準に決めます。配信後にユニークユーザー、獲得枚数、使用ユーザーを比較し、自社データで調整してください。
クーポンを使った顧客を管理画面で確認できますか?
標準の分析画面では、クーポンごとの使用ユーザー数や使用回数などの集計値を確認できます。個人単位の購買履歴や粗利まで追うには、POS・EC・CRM側のデータとクーポンコードなどを照合する仕組みが必要です。
まとめ:目的、利用条件、計測方法を決めてから配信する
LINE公式アカウントのクーポンは、条件なし・抽選・友だち紹介から獲得条件を選び、メッセージやあいさつメッセージ、 リッチメニューなど複数の接点で案内できます。作成前に目的と対象者を決め、粗利が残る特典と、会計時に判断できる利用条件を設定します。
配信後は、経路、表示、獲得、使用の順に数値を確認し、POSやECの売上データと照合します。 最初から複数のクーポンを動かさず、1つの目的と1つの対象から始めると、次に直すべき項目が分かりやすくなります。
